2017年04月22日
旅支度
白寿の誕生日を三日後に控えていた祖母、4月9日23時20分、静かに息を引き取りました、享年98
亡くなる2日前まで普通にしていたそうですがついに、お迎えが来たのです。
今年の4月は、気温差が激しく亡くなる方が多いということで、葬儀は10日後の18日、19日。
祖母の亡骸は、それまで斎場に安置されていました、魂はその中にいないにしろ暗闇に1人安置された祖母がなんとも痛ましく感じられました。
人の最期をしっかりと記憶しておかなければなるまいと感じた祖母の他界。
98年、いや99年という歳月を生き抜いた一人の女性の旅支度「湯灌の儀」に立ち会えたことを記しておきたいとblogに。
世俗での穢れを洗い清め極楽浄土へ送り出すための儀式、湯灌
私は、今回初めてのことでした。
湯灌師の方には頭が下がる思いしかなく感謝するばかりです。
「ご遺族に代わりまして僭越ですがお支度のお手伝いをさせていただきます」と。
私達は、髪の毛、足を洗うお手伝いをし、白い布でできた足袋、脚絆、手甲を方結びで着せ着けました。
祖母の胸元には三途の川を渡る渡し賃を入れた胸さげ、足元にはワラジ、右利きだったので右側には杖、そして祖母が一度も袖を通さなかった着物を棺にいれました。
綺麗にお化粧された祖母は穏やかに眠って棺に。
全ての儀式を終えて火葬された亡骸は、年齢のわりには残っていますと言われました。
白い骨壺に納まった祖母は桜寿妙里信女というとてもいい戒名をいただき49日の旅に出ました。
実家は真言宗智山派の仏式葬儀